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Sweet Cafe TOP>アルザスお菓子紀行>vol.9 「ストラスブールのパティスリー-Kubler-」
vol.9 ストラスブールのパティスリー-Kubler-
お店に入る前に目を引いたのは、ショーウィンドーのディスプレイ。季節によって変わるのでしょうが、この時はアフリカをイメージしているようで、シマウマや象、 民族衣装をまとった木細工の人形、南国の花などが飾られていました。 こういったディスプレイはあまり日本のパティスリーで見かけることがなく、こういったところにもフランスらしさが感じられました。 地元のお客さんが少なくなってきたところで、やっとお店に入ります!そして浅見シェフとご挨拶。アルザスに行く半年前にサロン・ド・ショコラでお会いした浅見シェフにアルザスに行ったら是非お店に寄ります!と宣言し、その後厨房見学の依頼をしここまで至ったので、感慨深いものがありました。
お忙しい中でも浅見シェフはいつもの素敵な笑顔を絶やさず、私たちを迎えてくれました。 まずは、厨房の様子を紹介、そして焼き菓子をごちそうしてくれました! 浅見シェフが手に持っているのは、オレンジ風味のしっとりしたパウンドケーキのような焼き菓子。周りにお砂糖をまぶしてあるので、そのシャリシャリ感が食感のアクセントになっていてとてもおいしかったです! お菓子をいただいた後、浅見シェフにアルザスの食材についてや、フルーツの加工方法など様々なお話を伺うことができました。やはりフルーツが豊富なアルザスだからこそたっぷりとおしみなくお菓子に使うことができるそう!だからアルザスではたっぷりのフルーツを使ったタルトやアイスがとてもおいしいのですね! フランスで仕事をし、それを認められて活躍している浅見さんはとても生き生きと輝いて見えました。きっとそれまでには大変な苦労もあったのだと思いますが、精神力の強さとフランス菓子への情熱で今の浅見さんがいるんだろうなと感じました。 いつの日か、このアルザスでご自身のお店も持つのでしょうか…? そんな雰囲気を感じました。その時にはまたアルザスへ行き浅見さんのお菓子を食べたいものです。
そして7月でもショコラの品ぞろえは豊富!一つ一つ丁寧に作られたボンボンショコラがずらっと並んでいます。 この季節でもアルザスは20度行かないくらいの涼しさ。冬だったら、きっと日本に買って帰ったでしょうが、ちょうどこの時期日本は30度を超す蒸し暑い時期だったので日本に持ち帰るのは断念しました…。 でもラッキーなことに厨房で浅見さんの新作ショコラを試食させてもらいました。苺を使ったボンボンショコラです。とてもフルーティーで初々しい爽やかさがありおいしかったです! 日本のサロン・ド・ショコラでもKublerのショコラを食べたことがありますが、やっぱりおススメはフルーツを使ったもの。アルザスのフルーツのおいしさはショコラでも大いに活躍しています。
アルザスのパティスリーでは大定番のフルーツのタルトは、やっぱり圧巻!ミルティーユのタルト、ルバーブのタルト、アプリコットのタルト、スリーズのタルト、グリオットのタルト…。 全部アルザスのフルーツを使った、フレッシュ感あふれるものばかり。 大きめのカットですが、フルーツ主体なので、このくらいのサイズでもペロッといけそう。 生菓子のアントルメは、フルーツを使ったものとショコラを使ったものが半々くらい。華やかでクラシカルなものが多く、お店の伝統を感じさせます。
お店の端になにやら人が集まっていると思いきや、そこには小さなアイスコーナーがありました!バナナ、オレンジ、パッションなどのフルーツ類、バニラ、コーヒー、ショコラなどのクリーム系がカラフルに並んでいます。オーナーシェフのHeppさんはグラシエのM.O.F.(フランスの国家最高職人)なのです。 そんなに大きなお店ではないのですが、やはりフランスのパティスリーは品ぞろえが豊富!プティガトー、アントルメ、プティフール、ヴィエノワズリー、ショコラ、そしてソルベまであるとは。 購入したプティガトーやクグロフはホテルにて食べました。全体的にクラシカルな印象。昔ながらのお菓子も大切にしながら、浅見さんの新しいお菓子も共に存在するお店といった印象。 お店にはサロンもあったので、次回訪れたらサロンでイートインしたいと思います! ............................................................ ■Shop Data Kubler 29, Avenue des Vosges Tel: 03.88.35.22.27 http://www.kubler.fr/