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Sweet Cafe TOPバスクお菓子紀行>vol.12「粉ひき小屋 Moulin de Bassilour」

vol.12「粉ひき小屋 Moulin de Bassilour」

バスクに行ったらぜひ訪れてほしいのが『Moulin de Bassilour』(ムーラン・ドゥ・バシルー)。 お菓子好き、パン好きなら特に!

ここは1741年創業の粉ひき小屋で、運河の水を利用してとうもろこしや小麦の粉を自家製粉しています。


Moulin de Bassilourは、バスクのBidart(ビダール)という場所にあります。田舎道を通って緑豊かなのどかな風景の中に、オンレンジの屋根と白い壁の趣ある様子で佇んでいます。

周りが緑に囲まれているので、かなり内陸なのかな?と思いましたが地図を見てみると意外に海沿いの地域なんですね。

▲バスクらしさを感じる看板


建物に近づくとこんな看板を発見しました。施設名、営業時間、電話番号が記されています。 この看板にもバスクらしさが表れていて、 太めの力強いアルファベットのフォントはバスク特有のものです。このフォントは他のお店や施設でもよく見られました。

それから文字を囲っている四方にはバスクの十字架ローブリューが描かれているのがわかるでしょうか?


レンガ造りの建物の中に入ると、大きな製粉機が2つあります。左写真は、構造が分かりやすいように円柱形の石が見えていますが、実際使用する際には周りに木製の囲みがあります。

ここでは運河の水を利用して製粉しているのですが、足元から水の流れが見えるようになっていてなかなか面白かったです。

ここではトウモロコシや小麦の粉を細挽き、荒挽きと粒子の大きさを変えて製粉し、その粉を使ったパンやお菓子の製造販売をしています。
厨房も見学させてもらいました。それほど広くないことと、素朴な雰囲気にびっくりしました。日本の菓子屋の厨房と言えばステンレスのイメージがとても強いのですが、ここはとても自然な雰囲気。製造機器もすくあく、作業台は木製でまるで家庭のキッチンのようです。

そして注目したいのはレンガ造りの窯。これは70年前から使っているという年期ものだということです。古くからある窯なのでもちろん温度計もついていません。あるのは小さな扉だけ。

ガスで火をおこし、熱を付けます。なんと温度は300度まで上がるんです!一度温度をあげれば、あとは余熱のみで十分仕事ができるとのこと。時間を追って温度が下がっていくので、そのつど温度に適したパンやお菓子を焼いていきます。

▲70年前から使われている窯 ▲ガスで火を入れて温度を上げる

▲焼きあがったガトーバスク

▲中央に丸い印が付いているのはスリーズ(サクランボ)ジャム入り ▲小さくカットして試食させてもらいました

▲ここのガトーバスクはかなり平たいタイプ

厨房の隣には、お菓子とパンの売り場があります。トウモロコシの粉を使ったパンや、小麦を使ったバゲットなど素朴なパンがおいしそうに並んでいます。ガトーバスクはカスタードとスリーズの2種類でそれぞれ大中小サイズがあります。

その他に、ガトーバスクに使用しているさくらんぼのコンフィチュールや、ガトーバスクと同じ生地で作ったサブレ、ここで製粉している粉も販売しています。

私はスリーズのガトーバスク(小サイズ 5ユーロ)とサブレ、小麦粉(1キロで1ユーロ)を購入しました。
ここのガトーバスクの生地は粗めの砂糖を使っているのが特徴で、サブレを見るとわかりやすいのですが、砂糖の粒がキラッと光っています。ちょっとかためでざくざくっとした食感。

食べ切れないや・・と思いパンは買わなかったのですが、ここのパンはとても美味しいらしいのです。せっかくだから少しでも食べておけばよかったなぁ。と今になって思います。
 
▲香ばしくておいしそうなバゲット ▲ザクッと感が素朴なサブレ

▲サクランボのコンフィチュールは70%のサクランボと30%の砂糖


ガトーバスクを買うと、こんなかわいらしい紙でラッピングしてくれます。包み紙には、粉ひき小屋のイラスト入りなんですよ。あまりにもかわいいので今でも大事にとっています。

バスクではいくつもののガトーバスクを食べましたが、ここのが一番好みでした!日本で食べるリッチ生地
とは全く違うのも印象的。日本だと半生タイプの柔らくバターリッチな生地が多いですが、こちらは粉主体のハードビスケットのイメージに近いかな?

生地の素朴な味わいとザクザクッとした食感がかなり好みで、またいつの日か食べたい1品です!


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【data】

Moulin de Bassilour(ムーラン・ドゥ・バシルー)
64210 Bidart
TEL 05 59 41 94 49



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