今月は「ベルグの4月」という変わった名前のケーキ屋さんです。
この名前の由来がショップカードに説明してあります。簡単に説明しますと、このお店のオーナーは以前レマン湖畔のホテル・デ・ベルグで洋菓子職人として修行していました。ヨーロッパの長い冬が終わり4月になると、春の果
実が並び始め、ホテル・デ・ベルグにも暖かい光があふれ活気が増してきたようです。この頃への様々な思いを込めて、店名をベルグの4月と名付けた様です。
私はこのお店には3,4年ほど前に行ったことがあります。まだ学生の頃で、そのときは紅茶のプリンとガトーショコラを買った記憶があります。その紅茶のプリンがとても苦かった思い出があるのですが・・。そのときたまたま苦かったのか、いつも苦いのかはよくわかりません。
そして、このお店の焼き菓子のパンフレットがもの凄くかわいいのです。私はよくお店のパンフレットをもらって集めているのですが、このお店のものは、かなりお気に入りの方に入ります。
イラストでお菓子の説明をしているのですが、色もあまり多く使わずにベージュと茶色という落ち着いた2色のみを使っています。そしてイラストはお菓子と、子供の絵で構成されています。
このイラストを描いているユニットのことを学生時代の友人が非常に好きで、それからいろいろ話を聞きました。このパンフレットを手がけているのは
k.m.p.という二人組です。このお二人は以前デザイン関係の会社にお勤めしていられたようですが、独立してフリーで働いているようです。
k.m.p.の本を友人からもらって読んでいったのですが、その中にベルグの4月のことも掲載してありました。その本を読んでから「あー、ベルグに行きたいよー!」と熱が高まってしまいました。
焼き菓子のギフトは何種類かありましたが、私は自分で焼き菓子を選んで、ギフト用に包装してもらいました。購入したのはマドレーヌ、フィナンシェ、ダックワーズ、ベルグパイ、クッキーの詰め合わせ、メレンゲ菓子、マカロン4種類、バターケーキ2種類です。
焼き菓子の価格は大体120〜180円くらいと思っていたより安いです。焼き菓子の袋も
k.m.p.のイラスト入りで、子供3人がお菓子を持って、「はやくたべてみて。」といっています。これも思わず顔がほころんでしまうかわいさで、本当に早く食べてみたくなってしまいます。
マドレーヌ、フィナンシェは定番の味です。マドレーヌはレモン風味で卵の風味がよく感じられます。少し目が粗いように感じました。私はもう少しきめが細かいしっとりしたものが好きです。フィナンシェはバターの香りがしてしっとりしたものでした。
ダックワーズは長方形で生地はふわふわでした。クリームはキャラメルバタークリームなのですがバターの味と香りを強く感じました。バタークリームと言うよりバターそのものを食べている感じでした。
ベルグパイはシナモンと砂糖をパイにかけたものです。葉っぱの形をしていて、よくあるリーフパイですが食感がきちんとサクサクとしていておいしかったです。やはりパイは食感が命ですね。珍しかったのがワイルドストロベリー入りのパウンドケーキです。苺と言えばほとんど生や冷凍で用いられるのですが、このお菓子ではドライフルーツとして使用されています。食べると苺の香りと甘酸っぱい味が凝縮され強く感じました。思っていたより苺の味が主張されていて、びっくりしました。
マカロンはかなりぷっくりした丸い形です。ほとんどボール状というくらい丸いです。普通
マカロンというと、薄くてやや丸みのある形です。ですからそういうマカロンと比べて子供っぽく、かわいらしい雰囲気があります。マカロンの袋にはBnheur(ボンヌール)と書いてありました。ギフトの中にマカロン用のカードが入っていましたがそのカードによるとボンヌールは「幸福の味と彩
り」という意味のようです。この字体がエレガントとかわいらしさの中間くらいの雰囲気があり、気に入りました。
マカロンは6種類ありました。ひとつ180円だったと思います。バニラ、モカ、チョコ、ラズベリー、レモン、ピスタチオがありました。私はこの中から、モカ、チョコ、ラズベリー、レモンを選びました。どれも、その生地にあったバタークリームやジャムをサンドしていました。
生地はアーモンドの香りが強くて、ざっくりした甘いものでした。系統としては先日食べたテオブロマのマカロンに似ていると思います。色は全体的に淡いパステル調で上品な感じでした。
マカロンは衝撃に弱く割れやすいお菓子のために、マカロンの下には紙パッキン(紙でできているクッションです。)を敷いていました。
クッキーの詰め合わせは、やや大きめのクッキーが5種類入っていました。内容はシンプルで、バニラ、ココア、ゴマのクッキーなどが入っていました。黄色の紙に青い色で、お店のロゴ、イラストの入ったパッケージを使っていました。このクッキーの詰め合わせは400円くらいだったと思います。全部違う種類のクッキーなので、いろんな種類のお菓子を送りたいときなどには見栄えがしていろんな味を楽しめるので、最適だと思います。
ギフトの箱は純白で、包装紙は白くて、お菓子のレシピとデッサンのメモのようなデザインでした。サーモンピンクのリボンを縦にかけていました。紙バックは白にパティシェの横顔とお店のロゴがデザインされていました。全体的に白と金色を基調にした大人っぽいものでした。
このベルグの4月のギフトの特徴は、デザインのかわいらしさと上品さをうまく組み合わせているところだと思います。かわいらしいだけでは贈り物としてカジュアルすぎるし、上品なものだけではちょっとおもしろくないと言うか、遊び心が少ないような気がします。この両方を組み合わせることで、ギフトをあけたときの楽しさやきちんとした贈り物を頂いたという印象をあたえることができるのではないでしょうか?
本当にラッピングは大事なものですね。お菓子に味や香りだけではなく、見る楽しみ・食べてみたいという衝動を起こさせる側面
を与えます。ラッピングによってお菓子の魅力がさらにアップするということがよくわかります。
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