幼い頃は、特にお菓子作りが大好きというほどではありませんでした。自宅でたまにクッキーやホットケーキを作るくらいでした。ただ、よくデパートにあるケーキの実演販売コーナーは好きで、ガラスに張り付いて見入っていましたね。
中学生の頃、伯母がよくレストランに連れていってくれたんですね。それがとても楽しみで喜んでついていってました。何度も行くうちに、食事の最後にでてくるデザートがとても楽しみになっていました。
あるフランス料理店で、ひとつのデザートに出会いました。それは、チュイールをお皿に見立てて、ソルベ(アイス)を盛り、その上に網状の飴のをかけたデザートでした。(「タンバルエリゼ」というデセール)
そのデザートを目にした瞬間、普段では見ることのない美しさにびっくりし、初めて食べたソルベの味わいにとても感動したのです。
それをきっかけに、「お菓子っていいなぁ。」となんとなく感じていたのだと思います。
それから高校生になり、自分の将来について考えたときに「自分の好きなことで、一日中やっていても飽きないことって何だろう…?」と考えたところ、
お菓子・※蒔絵(まきえ)・陶芸の3つの選択肢が出てきました。
意外に感じるかもしれませんが、多分ものづくりと言う点ではこの3つには共通点があると思いますよ。
その中で一番身近な存在だったのがお菓子ということもあり、お菓子の道に進もうと決心しました。とはいえ、お菓子の仕事については何も知らなかったので、まずはケーキ屋さんに仕事についての話を聞こうと思いました。
そこで、地元でおいしいと思ったお店5件ほどに電話し、「仕事についてのお話を聞かせて欲しい。」とお願いしました。
そうしたところ、反応は厳しいものでしたね。
電話した時点で「女は無理だからやめろ。」と言われたところもありましたよ。実際話を聞いてくれたところでも、「どうせ女は無理なんだから、この世界は趣味にしておけ。」、「途中でやめたら(お店に)迷惑になるからやめろ。」という感じで反対されました。
ほとんどのお店がそんな反応でしたが、1件だけ「そんなにやりたいなら応援するよ。」と言って下さり、そのお店でお手伝いをさせてもらうことになりました。
そのお店では、お菓子の販売や製造を経験しました。アルバイトなので、リンゴの皮をむいたり、タルトにチョコを塗ったりといった補助的なことが中心でした。
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氏名 |
横井 淳子 |
年齢 |
37歳 |
職業 |
スウィーツプロデューサー |
18才〜
20才 |
東京製菓専門学校でお菓子を学ぶ |
20〜
23才 |
ピュイ・ダムールに入社 |
23〜
26才 |
クレモンフェランで修行 |
25才 |
タイユバン・ロブションの製菓部門でオープニングスタッフを務める
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26〜
30才 |
ザ・ジョージアン・クラブの立ち上げ当初から製菓長を務める |
30才 |
ラ・フーガスでパンの勉強をしながら、様々なオープニングのヘルプを行う |
31才 |
クレッセントの製菓長を務める |
31〜
36才 |
(株)フェイバリットで、シェフパティシエとして、ケータリング・テイクアウトのスイーツを手がける |
36才 |
スウィーツプロデューサーとして「ドゥー」を立ち上げ独立 |
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