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ウィーンの代表的なお菓子ザッハトルテ。オーストリアの政治家メッテルニッヒのシェフを務めていたフランツ・ザッハが16歳の時、1832年に作り上げたお菓子です。ホテル・ザッハの後継者がデメルを相手取り、ザッハトルテの独占権を主張する裁判をおこした争い「甘い戦争」は有名なエピソードです。上掛けの部分をザッハグラズュールといい、チョコレート、砂糖、水を加熱した後に、マーブル台で練り合わせながら艶と独特の食感を出すのが特徴。
※写真はデメルのザッハトルテ |
Kardinalschinitten
カーディナルシュニッテン |
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ポピュラーなウィーン菓子。白いメレンゲと、卵黄の生地を交互に絞ったふんわり軽い生地でコーヒー風味のクリームをサンド。オーストリア菓子の中では軽い食感と淡い味わいのため日本人にも受け入れやすいお菓子の1つです。
カーディナルは枢機卿(すうききょう、カトリック教会で教皇に次ぐ高位の教職)の意。
この生地の縞模様はカトリックの象徴色「黄と白」を表現とか、枢機卿の衣服の色または帯の色に似ているといういくつかの説があります。
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マラコフとはクリミア戦争(1853-1856)激戦地となった要塞の名。 ここを占領して勝利を導いたフランス軍最高司令官に、
マラコフ公爵の位が与えられました。 そのマラコフ公爵の名をとった生菓子です。
卵を使ったリッチなババロアの中にビスキュイを敷き混んであるのが特徴。
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Schwarzwälderkirschtorte
シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ |
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ドイツ南西部のシュヴァルツヴァルト(黒い森)をイメージし、そこの特産物さくらんぼを使用したドイツの定番ケーキ。ココア風味のスポンジに生クリームとさくらんぼをサンドし、キルシュ(さくらんぼの蒸留酒)をアンビベし、表面には針葉樹林を表す削ったチョコレートとさくらんぼを飾るのがポピュラー。スイスやオーストリア、フランスでもよく見られるお菓子です。 |
Esterhazyschnitten
エスターハーツィーシュニッテン |
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写真は四角のお菓子ですが、丸く作った場合はエスターハーツィートルテと呼ばれます。ハンガリーの貴族「エスターハーツィー」の名を冠したお菓子です。エスターハーツィーは音楽家のパトロンとしても有名でした。
アーモンド入りの生地でクリームをサンドし、表面にはフォンダンをぬりチョコレートで矢羽模様を書くのが特徴。 |
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ハンガリーの料理人ドボス氏が19世紀後半考案したお菓子。オーストリア=ハンガリー二重帝国時代にウィーンに伝わったお菓子の1つだと言われています。1枚ずつ焼いたスポンジ生地とチョコレート風味のバタークリームを交互に重ねて作る凝ったお菓子。濃厚な味わいのケーキです。
上には、ケーキの生地と同じ生地にキャラメルぬった飾りをつけるのが特徴。 |
Salzburgernockern
ザルツブルガーノッケルン |
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卵黄と卵白を別立てにし、砂糖や粉を加えて陶器でやいたスフレ菓子。表面の隆起した形状は、オーストリアの都市ザルツブルグからみえるアルプス山脈を表現している。
酸味のある赤すぐりのソースなどと共に食べるとおいしい。 |
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1600年代に生まれたという古い歴史を持つお菓子。ウィーンとザルツブルグの間に位置する都市リンツ(Linz)発祥のお菓子。その都市の名に由来する説もあれば制作者リンツ氏の名前をとったという説もあります。アーモンドの粉末にシナモンやナツメグ等の香辛料を入れた生地の間に赤すぐりやラズベリージャムをサンドしたお菓子でシンプルながら味わい深いお菓子。 |
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マリーアントワネットが愛したお菓子としても有名なクグロフ。フランスでは発酵タイプのクグロフも見られるが、オーストリアではバターケーキ生地が一般的。焼き型が、僧侶の帽子(Gugel)に形が似ているからとか、「クーゲル」=球形、「ホフ」=ビール酵母を表す(昔はビール酵母を使って発酵させていたようです。)ことが名前の由来と言われています。 |
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ケシの実(モーン)をつかったお菓子はドイツやオーストリアでよく見かける。アーモンドパウダー、バター、ケーキクラム、卵などを混ぜ合わせたソフトな生地で、しっとりとした食感のなかにケシのつぶつぶ感とゴマに似た香ばしさを味わえる個性的な焼き菓子。 |
Teegebäck(テーゲぺック) お茶うけに食べる小さな焼き菓子 |
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クリスマスの時期によく作られる焼き菓子。バターやアーモンドプードル、ヘーゼルナッツプードルを使った風味豊かな焼き菓子。卵などの水分を含まないため軽くてサクサクした食感が特徴。キプフェルは三日月の意。(パンタイプのキプフェルもあり、こちらはフランスに渡りクロワッサンとなった。) |
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ヌスは、ナッツの総称やくるみ、ボーゲンは弓のことを指す。ナッツの粉を使って弓状の形に絞った一口サイズのクッキー。
香ばしくサクサクしたおいしさで、コーヒーにも良く合う。
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リンツァートルテのクッキー版。アウゲンとは瞳を意味する。
ナッツやスパイス入りのサブレ生地で赤すぐりやラズベリーのジャムをサンド。 |
Warme Süßspeisen ヴァーム・ズースシュパイゼ(温かいお菓子) |
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▲Apfelアプフェル(りんご)
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▲Topfenトプフェン(チーズ)
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シュトゥルーデルは、渦巻きの意。粉、バターが主体の生地を紙のように薄くのばして、フィリングを巻いて焼いたお菓子。トルコから伝わったお菓子の1つ。フィリングは、日本ではリンゴがポピュラーだが、オーストリアではチーズや野菜を包んだタイプなど様々な種類が並ぶ。 |
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ウィーン風クレープ。やや厚めで弾力がある生地が特徴。
チョコレートソースをかけたり、チーズを巻いたりして温かい状態で食べる。
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クヌーデルとは団子状のゆでたお菓子や料理を意味する。チーズや粉、じゃがいもなど様々な素材を使ったタイプがある。生地でプラムやアプリコットなどのフルーツを包んだ後にゆでて温かいうちに食べる。(料理の場合はソースをあえて食べる。)
揚げたパン粉やフルーツソースをあえて食べる。
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Kaiserschmarren
カイザーシュマーレン |
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卵黄と卵白別立ての生地をフライパンで焼き、途中で一口サイズに切り分けてバターと砂糖をまぶして食べる。フレンチトーストのようなリッチな甘さとふわふわした軽い食感が特徴。
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Nußstrudel Mohnstrudel ヌスシュトゥルーデル モーンシュトゥルーデル |
発酵した生地を使ったシュトゥルーデル。ブリオッシュのようなリッチな生地でヌス(ナッツ類)やモーン(ケシの実)をフィリングに巻き込んで焼く。朝食としても食べられる甘いパン菓子のような存在。 |
Faschingkrapfen
ファッシングクラプフェン |
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ファッシング(謝肉祭)の時期に食べる発酵菓子。左の写真のものには杏ジャムを生地の中に絞ってある。(この他にイチゴジャムを絞ったり、表面に砂糖がけやチョコレートがけしたりバリエーションは様々)この時期アルザスで食べるベニエとほぼ同じものだと思われる。 |
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